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明日香壽川著「グリーン・ニューディール」を課題図書として@北勢地域経営者研究会【コラム】



 先日、四日市市ユマニテクプラザにて、北勢地域経営者研究会に参加しました。


 本研究会は、県内中小企業の若手経営者を中心に学習機会と異業種交流を目的とし、毎月定例開催されている研究会です。


 弊社代表と筆者は、研究会メンバーとして毎月参加しています。

 今回は、明日香壽川著「グリーン・ニューディール 世界を動かすガバニング・アジェンダ」を課題図書として、意見交換を行いました。


 グリーン・ニューディールとは、1930年代の米国フランクリン・ルーズベルト大統領が世界恐慌の際に測った経済活性化政策にちなんで名づけられた政策で、単に経済活性化を目指すのではなく、環境負荷の少ない経済へ転じようする政策です。2008年のリーマンショック以降、オバマ前大統領らが掲げていたいましたが、パンデミックの影響で、さらに「停滞した経済からの復興を気候変動対策とともに推進する(グリーンリカバリー)」の流れは加速したといえます。


 本書における主張は、第一に脱化石燃料、再生可能エネルギーへのエネルギー転換です。環境学者である著者が収集した豊富なデータにより、詳細に問題点や方向性が主張されているので、ぜひ一読いただきたく思います。さらに、本書の最大の主張は、環境正義についてです。詳細は本書に譲りますが、環境正義を誤解を恐れず要約するのなら、


1.環境問題は、先進国よりもCO2排出が低い途上国が影響を大きく受けている

2.環境問題は、先進国の中でも、社会的弱者への被害が大きい

3.環境問題は、今の政治にかかわることができない未来世代への被害が大きい


 以上の3つのことを指摘する概念です。そして、その環境正義の達成は、化石燃料産業を中心とする大企業が、多額の政治献金で政治家や官僚を動かしている社会システムにより大いに阻害されていると、本書の1章を割いて記述されています。筆者も震えながら、一気に読みきりました。



 本書を紹介してくれた参加者の方は、筆者の大学院の先輩で環境学を専門にする博士課程の学生でした。そこでは、筆者は「再エネ投資っていって電気代あがったけど、普及率全然上がってないじゃん?」「老朽化で維持費も高額なのになんで原発止められないの?」など、気候変動の疑問について、専門家でも回答が難しい内容に向き合っていただきました。


 その中でも、特に印象的だったのは、「再エネ普及と環境問題を分けて考える重要性」です。現在の再エネ付加金と呼ばれる電気代徴収制度により、再エネ普及の十分な実現は数十年後になるということ、しかし、太陽光パネル設置により目の前の森林を破壊してしまっている状況をどうみるか、まさに再エネ普及と環境課題のジレンマといえそうです。


 この議論は、この場では収集は尽きませんでした。しかし、参加した弊社代表も話していましたが、「短期的に考える問題と長期的に考える問題を分ける必要性」は、気候変動問題においては重要です。


 では、未来の責任を担うZ世代になにができるのか。本書はこう述べます。



 今の社会システムを維持したい人々は、「個人のライフスタイルを変えよう」という耳あたりの良いフレーズをメディアなどで流す。個人が変わるのは重要なものの、多くの場合、このようなフレーズは、個人の問題に転嫁するすることで、社会システムのチェンジを阻止することを目的とした目眩し戦術でしかない。そのことに気づかず、無意識に騙されている人は非常に多い。



 自分でできることはもちろん重要です。

 しかし、社会のシステムが変わらないと、気候変動の問題は解決しません。


 筆者自身、気づいていながらも、口に出すことができなかった主張を、著者は根拠に基づいて、はっきりと主張しました。


〇グリーン・ニューディール: 世界を動かすガバニング・アジェンダ


 

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